日本株 17業種の動きから見る現在の株価トレンド【7月28日(金)】
市場が示す"価格位置"を通じて、各業種の投資価値を探る
今回観察する内容はTOPIX-17シリーズです。
TOPIX-17シリーズは、TOPIX(東証株価指数)の構成銘柄を17業種に分けた時価総額加重型の株価指数で現在の時価総額がどの程度であるかを示しています。
今回は7月28日(金)の17業種のETFの1年間の価格Lvと17業種の主な構成銘柄の価格Lvを観察していこうと思います。
7月28日(金)を含めた過去5営業日までのLvでの市場を振り返ろうと思います。
この「価格位置」は、相対的な価値やパフォーマンスを示す指標で、Lv100が過去1年間の最高(強い)を示し、Lv0が最低(弱い)を示します。
空白は、価格Lvがわらなかったことを意味します。
また、下記の銘柄については、NEXT FUNDS様のサイトよりティッカーシンボルの確認をしました。
TOPIX-17シリーズ/17業種
それではTOPIX-17、つまりTOPIX(東証株価指数)の構成銘柄を17業種に分けた時価総額加重型の株価指数を見てみましょう。
まず、業種別に見ると、「エネルギー資源」と「鉄鋼・非鉄」がLv100でトップを走っています。
これは過去1年間の最高値を示しており、これらの業種が強いパフォーマンスを示していることを意味します。
一方、「銀行」はLv98と高い位置にあり、前日比+4と大きな上昇が見られました。
銀行業界が順調に推移していることが見て取れます。
その他にも、「建設・資材」、「商社・卸売」、「金融(除く銀行)」などがLv90以上と高い位置にありますが、こちらは前日比に大きな変動は見られません。
一方で、「不動産」はLv78とやや低めですが、前日比+3、2日前からは+8と大きな上昇を見せています。
これは不動産市場が急速に回復している可能性を示唆しています。
最も低い位置にあるのが「医薬品」のLv64ですが、こちらも前日比、2日前、3日前ともにプラスを記録しており、回復傾向にあることが見て取れます。
17業種の個別銘柄
各銘柄の「価格位置」を使った1年間の相対的なパフォーマンス解析
まず、業種ごとに目立った動きを確認してみましょう。
エネルギー資源業種
INPEX(1605.T)とENEOS(5020.T)は、それぞれ価格位置がLv100とLv92で、特にINPEXは過去1年間で最高レベルのパフォーマンスを示しています。
建設・資材業種
大和ハウス工業(1925.T)と積水ハウス(1928.T)は価格位置Lv100とLv96で、ともに強いパフォーマンスを維持しています。
銀行業種
三井住友FG(8316.T)と三菱UFJ FG(8306.T)はLv100とLv99で、高いパフォーマンスを示していますが、両銘柄とも一部の日に微減していることから、一部の投資家が利益を確定している可能性があります。
次に、価格位置がLv90以下の銘柄について見てみましょう。
情報通信・サービス業種
任天堂(7974.T)と日本電信電話(9432.T)は、価格位置がLv94とLv76で、特に日本電信電話は業種の中で弱いパフォーマンスを示しています。
医薬品業種
武田薬品工業(4502.T)と第一三共(4568.T)は、価格位置Lv74とLv24で、業種内で最もパフォーマンスが低いのが特徴的です。
素材・化学業種
資生堂(4911.T)と信越化学工業(4063.T)の価格位置はLv47とLv20で、特に信越化学工業は過去1年間の中で最低レベルのパフォーマンスを示しています。
小売業種
ファーストリテイリング(9983.T)とセブン&アイ HD(3382.T)は価格位置Lv89とLv48で、特にセブン&アイ HDは業種内で最も低いパフォーマンスを示しています。
ただし、これらの観察は過去のデータに基づいており、将来の市場動向を予測するものではないことに注意してください。